エアコンを購入する前に考えるべきこと【失敗しない 「エアコン選び」を分かりやすく解説します】
・エアコンの新規購入で どんな機種を買えばいいか知りたい。
・何を基準に選べばよいか分からない。
・おすすめ機種もついでに知りたい。
そんなお悩み、よく分かります。本記事では次の内容を分かりやすく解説します。
- 購入前に調査すべきこと
- メーカー選びのポイント
どうも大門です。電気工事歴20年の工事士で、年間300台超のエアコン取り付けを担当しています。工事現場でお客さまから頻繁に受ける質問をもとに、実務目線でまとめました。
エアコンを購入する前に調査すべきこと

- その①:部屋の畳数と建物構造(効き方が変わる)
- その②:省エネ性能(APF・省エネ基準達成率)
- その③:付加機能は本当に必要か
その①:部屋の畳数と建物構造
同じ「おもに6畳用(2.2kW)」でも、木造/軽量鉄骨/鉄筋コンクリートで効く範囲が変わります。迷ったらカタログの「適用畳数」を必ず確認しましょう。
建物構造 | 断熱・気密の目安 | 2.2kWの適用目安 |
---|---|---|
木造 | 気密・断熱は弱め | ~6畳 |
軽量鉄骨 | 中程度 | ~7畳 |
鉄筋コンクリート | 気密・断熱は強め | ~9畳 |
戸建ては木造、アパートは軽量鉄骨、マンションはRC(鉄筋)であることが多いですが例外もあります。迷う場合はカタログの小さい数字=木造側を基準に考えてください。

その②:省エネ性能(APF・省エネ基準達成率)
- APF:一定条件での電力1kWあたりの冷暖房能力。数値が大きいほど省エネ。
- 省エネ基準達成率:国の基準に対する達成割合。高いほど省エネ。
同じ畳数クラスでも、APFや達成率が高い機種は年間電気代を抑えやすい傾向があります。

その③:付加機能は本当に必要?
お掃除機能
フィルターのホコリを自動回収。掃除頻度を下げたい人向け。ただし内部は別途クリーニングが必要で、業者清掃は搭載機のほうが高額になりがち。
空気清浄機能
各社独自イオン等で花粉・PM2.5・菌などを抑制。空気をある程度きれいに保ちたい人向け。専用機ほどの捕集性能は期待しすぎないのがコツ。
人感センサー・AI制御
在室状況や動きを見て自動制御。快適性と省エネ両立を重視する人向け。ペット中心運用ではメリットが出にくいケースも。
エアコンメーカー選びのポイント

プロ目線の推しメーカー(短評)
- 三菱電機:省エネ・基本性能が高く、取り付け性も良好。
- ダイキン:空調専業の強み。信頼性・制御が安定。
- アイリスオーヤマ:価格と機能のバランス。初導入や引越し需要に相性〇。
その他メーカーの特徴(例)
- 日立(白くまくん):高性能センサーで快適性を重視。
- 富士通ゼネラル:立ち上がりが早い。小型室内機も選べる。
- シャープ:プラズマクラスターの空清に強み。子ども部屋などに人気。
- 東芝(大清快):空清・価格のバランス。コスパ狙いに。
- 三菱重工(ビーバー):堅実な基本性能。
- コロナ:必要十分なエントリー用途に。
失敗しない選び方チェックリスト
- 部屋の畳数・方位・日当たりを確認(西日強い部屋はワンランク上も検討)。
- 建物構造に合わせて適用畳数を確認。
- APF/省エネ達成率を見比べ、年間電気代の目安もチェック。
- 必要機能だけに絞る(お掃除・空清・人感センサー等)。
- コンセントの電圧(100V/200V)・形状と専用回路の有無を確認。
- 据付場所のスペース(左・右・上)と配管取り回しを確認。
工事士メモ:「効かない」の多くは選定ミス。迷ったらワンランク上の能力か、断熱・遮光の改善を同時検討すると満足度が上がります。
よくある質問
Q. 6畳なら2.2kWで十分?
A. 木造で日当たりが強い・キッチン併設など負荷が高い場合は2.5kWも検討を。RCなら2.2kWで足りる場面が多いです。
Q. お掃除機は必須?
A. フィルター清掃の手間は減りますが、内部洗浄は別。クリーニング費用は非搭載機より高くなる傾向があります。
Q. 最終的に何を見て決めればいい?
A. 「構造×畳数」→「APF/達成率」→「必要機能」の順で絞り込み、設置条件(電源・配管)を確認して決めましょう。